その他 祭り情報

■ 手打ち
 山車の運行開始時、全町駅前集合時等、祭りの節目において、「手打ち」が実施されます。
 祭りのクライマックスである四つ角における「手打ち」の扱いは、新町と本町で異なっています。新町では、四つ角に集合し、兆発合戦を行った後、祭りの締めとして「手打ち」を実施します。本町では、四つ角集合後に「手打ち」を実施し、その後兆発合戦を実施します。
 久喜の手打ちは「3・3・1」の7拍です。手打ちが終わった後には、間髪入れずにお囃子が始まります。
 下記で「手打ちの様子」をご覧頂けます。(YouTube)
 http://youtu.be/ya7lFsOi3Sk

■ 雨天決行
 祭り当日の天候が雨であっても、人形山車の場合は、人形・彫刻にビニールを被せる対策、提灯山車の場合は、山車全体にビニールを被せたり、提灯一つづつをビニールに入れる対策をとる為、中止・延期は基本的にはありません。
 近年夏場にゲリラ豪雨が多発しているなか、平成25年には久喜においても12日の提灯山車連動中、激しいゲリラ豪雨に襲われました。祭典実行者の皆様の心意気で、山車の運行は続行されましたが、提灯の明りが消えた珍しい山車の運行となりました。各町18日の祭日にむけて、提灯の修理などご尽力されました。

■ 小さな神社
 久喜の提灯祭りは「天王様」とも言われ、元々「天王宮」と呼ばれていた「八雲神社」の夏祭りとなっています。祭りの期間中、市内の中心部には八雲神社の御仮屋が設置され、18日には、八雲神社の御神輿を先頭に各町を山車が連動します。
 久喜・上清久と同様に、立派な山車が曳き出される祭りは、立派な神社の祭りであることがほとんどです。
 京都祇園祭りの「八坂神社」、飛騨高山祭りの「日枝神社」「櫻山八幡宮」、秩父夜祭の「秩父神社」、川越祭りの「氷川神社」、佐原の大祭の「八坂神社」「諏訪神社」等々、どの神社も、威厳ある鳥居、清めの手水舎、広い境内、年輪を刻んだ神木、風格ある社殿等、充実した施設が備わっています。
 しかしながら、久喜の「八雲神社」、清久の「八坂神社」は、神輿が最低限収納できる広さしかない小屋のような社殿しかなく、意識して探さないと、その存在に気づかないとても小さな神社となっています。
 提灯祭りは、主役が市内で一番小さな神社なのですが、行事は一番盛大に行われるという、とても不思議な祭りです。

八雲神社

八雲神社(久喜)

八坂神社

八坂神社(上清久)

■ 露店の出店
 12日は主に提灯祭通りに少数、18日は提灯祭通り・新駅前通りを中心に多数の露店が出店されます。
 提灯祭通りは狭い為、決められた片側に並んで出店されます。

■ 山車の運行順路
 連動時は運行コースが決まっていますが、それ以外のほとんどの時間は各自町内を中心に自由に運行しています。
 山車が運行する際には必ず「高張提灯」が先導しています。山車が交差点で右に曲がるのか、左に曲がるのか、それとも直進するかは、高張提灯が進んだ方向を確認すると予測できます。

昔の写真

久喜の提灯祭りの昔の写真を紹介します。(提供:新一 山中様)

昔の写真1

昔の写真 新一人形山車1

昔の写真2

昔の写真 新一人形山車2

昔の写真3

昔の写真 新一人形山車3

昔の写真3

昔の写真 新一提灯山車(昭和58年)

望むこと

■ 祭りの開催日
 久喜の提灯祭りにおける山車の運行は、毎年12日と18日の日付固定で実施されています。
 近年、各地の祭りにおいて、祭典実行者の確保や観客動員への影響等を考慮し、祭りの開催日を従来の日付固定から曜日固定(土日開催等)に変更する事例が多くみられます。
 久喜の提灯祭りにおいて、もし曜日固定へ開催日を変更することがあるのであれば、下記の観点を考慮願いたいと思います。
 【由来】:近年まで久喜の提灯祭りの由来とされていた天明3年の浅間山大噴火による説は不適当である(久喜八雲神社の山車行事(天王様・提灯祭)久喜市教育委員会 平成31年3月15日 参照)ことから、これに縛られた日程(浅間山の噴火から〇日後等)の設定は不要。
 【祭りの目的】:愛知県津島市の津島神社(津島牛頭天王社)の影響が大きいとする説を考慮し、尾張津島天王祭の由来のひとつである「夏の酷暑を無事過ごすため神を迎える」ことを考慮。二十四節気でいう小暑(7月6日頃)から大暑(7月22日頃)の間
 【若手育成】:若手(小・中・高校生)が参加し易いように、期末テスト後、夏休みが始まった後。(7月20日頃以降)
【関東近隣祭礼日程】:多くの観客を動員するために、関東近隣の祭礼日と同一日を避ける。祭礼日が重なると、集客要素の一つである露店も集まらず閑散としてしまう可能性がある。(成田祇園祭(7月7・8・9日に直近の金土日)、佐原の大祭(7月10日以降の金土日)、春日部夏祭り(7月15日に近い土日)、熊谷うちわ祭り(7月20〜22日))
 【気候】:提灯への影響を考慮し、梅雨明け時期(7月中旬以降)に設定。
 【案】:上記条件を考慮し、開催日は第1日目は7月最終週の前の週の日曜日、第2日目は7月最終週の土曜日とするのが良いかと思われます。

■ 祭りの開催日2
 開催日変更に関して、第2案として下記も思慮してみました。
 上記のとおり祭りの由来・目的を数百年前のものと同一として捉える必要性は低いと仮に想定します。
 現代では医療・農業技術も十分に発達し、飢饉や疫病等による甚大な被害は軽減されています。そのため、現代における祭りを実施することの目的としては、地域の繋がりの形成、久喜の誇りの醸成、見学客誘致による経済効果になるかと思われます。
 この場合においては、いつ祭りが開催されるかでは無く、祭りが実施されること事態が重要となります。
 近年の夏場の異常な気温上昇に伴う熱中症の危険性や、ゲリラ豪雨に伴う落雷の危険性を考慮し、また、7月は久喜周辺各地で山車行事が開催されているため観客の奪い合いとなってしまうことを考慮し、思い切って7月以外に開催を検討することも必要かと思われます。
 適切な時期としては、9月の上中旬が想定されます。
 未だ気温が高い時期ではありますが、7月中旬に比べ体も暑さに慣れた時期であること、7月に比べ山車行事も少なく観客動員が見込まれると思われます。
 7月よりも日の入り時間も早いため、夜に映える提灯をより長い時間鑑賞することも可能となります。
 気候面に関し、ゲリラ豪雨は少なくなるかと思われますが、台風の襲来が多くなる可能性があるデメリットはあります。

■ 連動のコース・連動順
 12日夜の提灯山車連動と、18日昼の人形山車連動は、近年定着してきた提灯祭の見所の一つです。
 連動のコース・連動順(各町の順番)は毎年同じである為、例えば、連動のコースを逆回りにしてみたり、連動順をローテーションにしたりすると毎年新鮮味があって、見物するリピーターが増えるかと思います。
 ただし、長年の因縁があるため盛り上がる駅前集合時の各町の定位置はそのままにして欲しいです。

■ 連動時の街灯消灯
 12日夜の提灯山車連動時に、通りの街灯を消灯すると、提灯祭りとしての魅力が、さらに向上すると思われます。
 二本松提灯祭りの七町合同引廻しにおいては、太鼓台が通過する際に、通過時間のみ街灯を消灯する工夫がされています。これにより、わざわざ「ロウソク」を使用した提灯の灯りが、より優雅に暗闇を照らしています。
 安全・防犯面とのバランスもあると思いますが、提灯祭り通り(旧駅前通り)は狭くて危険であると思われるため、幅員に余裕のある20m道路(新駅前通り)を通行するほんの数分だけでも街灯を消灯して欲しいと思います。

■ 神輿迎え
 古文書の記載から、明治〜昭和中期まで、「神輿迎え」の行事が実施されていたことがうかがえます。
 現在の祭りでは11日時点でひっそりと御仮屋に神輿が納められ、12日の昼に全町の山車が御仮屋の前に集合し、神事を実施しています。
 天王様の祭りとしての本質は、主役となる牛頭天王を神輿に宿し、御仮屋に迎えることで、町の災厄を鎮めて頂くことであると考えられるため、神輿迎えは祭りにとって非常に重要な行事かと思われます。
 12日の昼の全町の山車集合を天王院前とし、御仮屋まで神輿を送り届ける行事を実施すると、祭り全体としての意義も高まり、12日と18日の昼の神事の同じ行事の重複も無くなり、観客の見所も増えるかと思います。

■ 観客への配慮1
 駅前広場への全町集合は、提灯祭のなかで見所の一つとなっています。しかし、駅前のデッキ周りに街路樹が植えられている為、デッキから山車を綺麗に見ることができない状況となっています。
 田園都市である久喜では、10分も車で移動すれば、自然あふれる風景に出会うことができます。無理に駅前に街路樹を植える必要は無いので、撤去することを検討してほしいと思います。街路樹を剪定する維持管理費用の削減・ムクドリの糞害対策にも有効だと考えられます。

■ 観客への配慮2
 駅前広場への全町集合時、新一と新二の山車同士のぶつけ合いは、提灯祭のなかで見所の一つとなっています。しかし、普段はタクシー乗り場となっており、雨除けのシェルターが常設されています。その為、山車の全体を綺麗に見ることができない状況となっています。
 せっかくの迫力ある山車のぶつけ合いが、シェルターによって遮られ、その迫力も半減以下となっている為、一時的に撤去可能なシェルターに改築することを検討してほしいと思います。

■ 観客への配慮2
 駅前広場への全町集合時、駅前ビルのクッキープラザ前は非常に混雑します。久喜駅から露店の並ぶ駅前通りへ向かう人の流れと、駅前通りから山車を追って久喜駅へくる人の流れがぶつかり合って、群衆雪崩が発生しそうな非常に危険な状態となります。
 事故が起こってしまうと祭りも中止となってしまう為、久喜駅へ向かう人は駅ビル北側にある入り口から駅ビル内を経由して駅へ向かうように誘導し、人の流れを一方通行とし安全を確保して欲しいと思います。

■ 終了時間の延長
 警察協議の中で、通行止め時間が夜22:00までとなっています。
 昔に比べると駅前広場への全町集合に要する時間が長くなっているため、その後に最も盛り上がる「四つ角」での兆発合戦の時間が短縮されてしまっているように感じます。
 ただでさえ時間が短い中で、他地区の山車が乱入すると、さらに時間が短くなり、四つ角が不完全燃焼で終わってしまっているように感じます。
 二本松や伏木、秩父等では、日をまたいで深夜まで山車が運行されています。久喜においても、深夜までは厳しいかもしれませんが、あと30分で構わないので、終了時間の延長を検討してほしいと思います。

■ 提灯祭のアピール1
 久喜市観光協会のHP等には、久喜の提灯祭は「関東一」と記載がありますが、何が「関東一」なのか説明がありません。
 当HP調べでは、久喜の提灯祭は、地上を運行する山車1台当りに飾られる同一規格の提灯の数が「日本一」の祭りです。
 また、次の3点は、日本で唯一久喜の祭りだけの特徴となっています。
 複数の提灯山車が、同時に山車の上部を回転させる演出を披露すること。
 山車の構造として、山車を操舵する「かじ棒(とんぼ)」が、進行方向に合わせて前後にスライドさせることができる構造となっていること。
 2形態の山車(人形山車と提灯山車)が同時に運行すること。
 「日本一」・「日本唯一」の提灯祭として宣伝することで、全国的な知名度を上げることができると思います。

■ 提灯祭のアピール2
 前述のとおり久喜の提灯祭は日本一ですが、全国の人には知られていません。素晴らしい祭りですので、是非知っていただき全国から見に来て欲しいと思っています。
 祭りを宣伝する方法のひとつとして、久喜駅前ビルのクッキープラザ東壁面に、大きな垂れ幕や看板を設置して欲しいと思います。
 新幹線の車窓から丁度見える高さであり、適度に新幹線から離れたところに位置する為、文字も認識可能です。
 東北新幹線を利用する広範囲の様々なお客様に、提灯祭りをアピールすることが可能と思われます。

■ 提灯祭のアピール3
 祭りを宣伝する方法は色々あるかと思いますが、有名な祭が開催される町には、実物の山車を展示紹介する「まつり会館」があります。
 観光資源の何もない久喜に「まつり会館」のみを建設した場合、閑古鳥が鳴くのは目に見えている為、交通量の多い大宮・栗橋線沿いに「道の駅」の一部として整備することを検討してほしいです。
 道の駅では、月一日程度の間隔で各町のお囃子保存会の方々にお囃子を披露して頂ければ、さらなる宣伝にもなると共に、お囃子の伝承の一つの機会ともなると思います。

■ 提灯祭のアピール4
 久喜の祭りは「提灯祭り」を銘打っていることもあり「提灯」をアピールすることが必要だと思います。
 祭り当日に久喜駅前には祭典委員会のテントが設置され、祭りの案内とともに、祭り関係のグッズやお土産の販売をしています。
 販売する物品の一つとして、各町の提灯も販売して欲しいと思います。あまり売れないかもしれませんが、提灯1個あたりの単価がわかるようになり、財政的に提灯山車を毎年運行することの大変さも伝わるかと思います。
 提灯屋さんには負担となってしまいますが、実寸の提灯では持ち帰りに難があるため、小さいロウソクが立てられる程度の、ミニ提灯もあればと思います。

■ 提灯祭のアピール5
 近年「ダムカード」や「マンホールカード」等、各地の特色ある事物がトレーディングカードで作成され、これを収集するために各地に人が訪れるという交流が生まれています。
 「祭」や「各町の山車」に関するトレカを作成すれば、収集する人々を呼び込むことが可能かと思います。
 久喜単独では難しいかと思われますが、秩父・川越・熊谷・本庄等、山車の数・種類も多い埼玉県単位で作成すれば、収集魅力度も高まるかと思います。
 「祭」に関するトレカについては通常日に配布し、「各町の山車」に関するトレカは祭礼実施日の各町の会所でのみ配布とすれば、祭礼日以外にも各地へ訪れるきっかけとなるかと思います。

祭りの概要

提灯まつりリンク

上記サイトにも提灯祭に関する詳細な情報が掲載されています。